「禅さんは僕の師匠」、ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』内海啓貴のインタビュー後編。今回は、内海さんが語る師匠との出会い、そして若手俳優への影響について、深く掘り下げてみたいと思います。
内海さんは、2021年から5年間で様々なミュージカルに出演し、その経験が自身の成長に大きく貢献していると感じているようです。特に、年齢的な中間管理職的な立場になったことで、責任感がより一層強くなったと話します。
「20代の頃は、現場ごとに挑戦を重ねてきました。その経験を積み重ねて、30代になり、ようやく自分の中で消化し始めている感覚があります。」
内海さんは、これから挑戦したい役として、ジキル&ハイドやメリーポピンズのバートなどを挙げています。これらの役は、これまで演じてきた「いい人」ポジションとは異なり、より複雑で深いキャラクターです。内海さんは、役者として新たな境地を開拓したいという意欲を覗かせます。
「例えば『アナスタシア』のディミトリは、自分の中でもやりやすかったです。もっと尖った役にも挑戦していきたいと思っています。」
内海さんが師匠と仰ぐのは、石川禅さんです。初めてのグランドミュージカルでバディ役として共演した禅さんは、内海さんにとって大きな影響を与えた存在です。特に、禅さんから受けた「声を鳴らす」というアドバイスは、内海さんの役者人生に大きな変化をもたらしました。
「禅さんは、僕の歌がマイク乗りが良くない時期に、ボソッと『声を出すとか歌うとかじゃなく、もっと鳴らすことを覚えた方がいい』とおっしゃってくれたんです。その言葉がずっと引っかかっていました。」
内海さんは、禅さんのアドバイスをきっかけにボイストレーニングに通い、マイク乗りに良い声の出し方を学びました。そして、2023年の『アナスタシア』で禅さんと再会した際に、禅さんから「啓貴変わったな」と褒められたことで、大きな自信につながったと話します。
「禅さんは、僕の成長を見守ってくれる大先輩です。その存在は、僕にとって師匠と言っても過言ではありません。」
さらに、内海さんは年下の世代の俳優にも影響を与えています。特に、岡宮来夢さんは内海さんを尊敬しており、カーテンコールでのお客様への感謝の気持ちの乗せ方などを真似したいと話しています。
「岡宮さんは、素敵だなと感じる俳優の一人です。一緒に仕事をすることで、刺激を受けています。」
内海さんは、ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』でフック船長役を演じます。この役は、これまで演じてきた役とは異なり、より大人な悩みを抱えるキャラクターです。内海さんは、この役を通して、自身の経験と役をリンクさせ、新たな表現に挑戦したいと意気込んでいます。
「フック船長は、僕が現場で感じる中堅の悩みとリンクさせていきたいと思っています。30代として、この役は大きな勝負どころになるでしょう。」
内海啓貴さんは、師匠との出会い、若手俳優への影響、そして新たな役への挑戦を通して、自身の成長を実感し、さらなる飛躍を目指しています。今後の活躍が楽しみですね。
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』は、2026年7月から8月にかけて、東京、大阪、愛知、山梨で上演されます。ぜひ、内海さんのフック船長を劇場でご覧ください。